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2019.09.24

ブランド作成により、ビーフンが時代に追いつき国際化へ──老鍋ビーフン

新竹ビーフンの起源は1858年まで遡ります。元々は福建でビーフンを生業とした郭泉四兄弟が海を渡って台湾に来た後、新竹・大南勢の集落にやってきて、稲を多く産出する客雅渓の川が作り出す地層、新竹特有の季節風を利用してビーフンを作りだしたことに由来します。全盛期は1970年代であり、ビーフン工場は120軒に達し、川床いっぱいに多くのビーフンを日に晒していたことから、ビーフンは新竹の特産となりました。「老鍋米粉」の現責任者は郭泉系譜の六代目子孫であり、150年以上にわたり祖先が興した事業を引き継いでいます。郭氏の神髄に従い、お米を選り抜くことから始め、19もの複雑な工程を経ることが必要です。 しかし食品の世界は絶えず進歩し、更にはインターネット時代の到来により、製品の販売チャネルは旧来の販売モデルだけではなくなりました。よって、「老鍋米粉」は近代化された設備の導入を行い、「興僖食品公司」を設立し、企業経営に取り組んでいます。また作業工程の標準化により、ビーフンの生産を安定させました。1999年、老鍋米粉は全国初となる「ビーフン博物館」の開設に取りかかります。伝統産業を盛り上げ、民衆に新竹のビーフン産業の文化に対する認識を深めてもらうため、ビーフンに関する史料、機具の発展等を展示し、これまでの来館者は累計で数十万人に上ります。2002年には更に一歩進めて「老鍋休閒農荘」を設立し、観光客に自らビーフンを作ってもらい、レジャーにおいて食農教育を実施しています。 現代の生活の求めに応じ、製品の内容と分量を変更 「老鍋米粉」という名称と知名度は常に有しているものの、シリーズを識別する統一されたビジュアルを作成していないので包装はバラバラであり、一貫性と識別のしやすさに欠けていたため、統合が必要でした。この点を改善するため、2016年に「老鍋米粉」は「TGAブランド指導プラン」に参加し、「ATSAI Brand Design」の協力によるブランドイメージ形成という状況のもと、老鍋米粉は虎に翼の如く製品の品質に全力で取り組みました。   老鍋米粉は時代の流れに追いつくには製品を積極的に改良すること、すなわち製品の品質を追求することと確信します。そこで指導プラン期間、老鍋米粉は既存の製品である「お湯を注ぐタイプのインスタントビーフン」の改良に力を注ぎました。純米ビーフンに天然野菜を練り合わせ、タロイモ、クロレラ、ニンジン、カボチャ、ホウレン草、ゴボウ、トマト等の十数種類の味を開発しました。お湯を注ぐだけで、午後の一息、仕事が忙しい時、睡眠前の空腹解消等にかかわらず、多忙な会社員に手軽で負担をかけずに美味しく栄養の補給が行えるので、現代人の暮らしを豊かなものにします。 家族形態の多様化により、三世代同居が徐々に小家族や単身世帯に変わっていきます。「老鍋米粉」と「ATSAI Brand Design」は討論の末、様々な要望に応えるため新たに容量40グラムの製品の追加を決定し、一人でも繊細なビーフンを味わうことができるようにしました。それと同時に、小家族、大家族、グループが調理するのに適した各規格のものを提供します。 産業文化と重要地域を融合させたデザインで、ビーフンを世界へ普及 「ATSAI Brand Design」のブランドプランは、文化の根底と素朴な優雅さに富んでいます。ビーフンは台湾で発展したという流れを汲み、版画の手法を用いて新竹の重要地を表わしています。例えば、伝統的な信仰の中心である城隍廟、台湾鉄道新竹駅、迎曦門等です。そして、その中に食材のイラストを挿入することで、ビーフン産業と新竹の地の融合を表わしています。さらに篆書体による文字を使用した印鑑のような「純米粉」の三文字を組み入れ、また「1858」、「百年風味」を強調させています。旧来のものから脱け出して新たな姿をもたらし、「老鍋米粉」の歴史が地位を築くことが期待されます。 「老鍋米粉」は「ATSAI Brand Design」に授権し、2017年後半に老鍋米粉の新たな姿が「台北国際食品展」において明かされました。全体イメージの向上により、焼きビーフンの無料試食イベントは非常に盛況となり、インターネット及び市場での販売チャネル契約を立て続けに獲得しました。今もなお、シンガポール、ベトナム、マレーシア、アメリカ、日本等の国に輸出されており、新竹ビーフンの国際普及は成功し、顧客の信頼を獲得しています。

2019.09.24

水産品を焼き上げた新鮮な味をブランドイメージから読み取れる──小鯨先生

高雄大寮区に位置する「巧津食品行」は、鄭淇瑒の父母により1996年に設立されました。主な事業内容は、水産品の卸売り、小売り、おつまみ、スナック等のその他調理食品の製造です。淇瑒と弟は卒業後に両親の元に戻り、手伝いを始めました。そして市場の変化を観察したことで、ブランドの開発を決定し、2016年に「TGAブランド指導プラン」に参加しました。 淇瑒が最も印象深く感じたことは、指導プランにおける重要な項目の一つです。7、8のブランド名が並ぶなか、数多くのデザイン会社がブランド名の提案を行いますが、彼は「小鯨先生」の名を耳にすると頭をすぐに上げました。海面のような鯨の背、そして赤い小さなキャップをかぶる姿は水面から出現する朝日を彷彿させます。またマリンブルーの鯨の身体の下部には円弧型の腹部を有し、グレーと白で描かれた線は砂浜のようであり、鯨のヒレの側には数匹の小魚がゆったりと泳いでいます。──「bosin design」のデザインは鯨と環境を絶妙に結び付け、淇瑒の目を輝かせました。 気軽なブランド特性 消費者に海の新鮮な味を試してもらう 「小鯨先生」を選択した理由の一つは「巧津」と「小鯨」が同音異義語のようであり、二世代間の協力を象徴し、受け継がれる精神の意義を有しているからです。そして同時に父親世代にも受け入れられることを考慮し、名前の微調整を行うことで、先代に対しブランド開発進行への説得を試みやすいようにしました。巧津を小鯨に変えることで時代の雰囲気と海のイメージを密接させ、また淇瑒兄弟が運動好きで水中での活動を得意とすることと合致します。理由の二つ目は、海底の鯨が絵に自由にさまよう様をもたらしており、巧津食品が消費者に感銘をもたらしたいという希望を反映していることです。海鮮スナックをお供として、「自由に楽しみ、気分をリラックス」させる休暇の時を過ごしてもらいたいと考えています。英語名は「Mr. Searo」で海の英雄を意味し、顧客の権益を守ります。 小鯨先生の製品には焼き魚スナック・スパイシー、焼きガニスナック・プレーン、焼き魚スナック・プレーン、焼きエビスナック・ねぎ、焼き魚スナック・サクラエビがあります。市場にあるこの種の水産品製品には手早く製造することが求められているので、多くは油を使用して揚げています。しかし、小鯨先生では消費者の健康を考え、全てに天然原料を使用し、焼き上げる方法を取り入れ、いかなる防腐剤も加えていません。よって製造工程においては20時間以上費やすことが必要となり、時々ひっくり返して粘り気が出るのを防ぐ等の判断は人の手によって行われ、当日製造したものは翌日に包装します。製品には期限がありますが、それでもこのように堅持していくことが消費者にとって有益なものとなります。また、小鯨先生は完全なるサプライチェーンを有しており、原料の処理から包装まで自家工場で一手に行い、食品の安全を確保しています。 ブランド形成による全体イメージの向上 初心忘るべからず 「bosin design」はデプスインタビューや実際に訪問することで特徴を明らかにしていき、すべてにおいて視覚に訴える表現を作り出していきました。例えば魚が口を開けているような直立式の紙箱を作り、色づかいを明るくし、紙箱のふたには「ノンフライ」を強調したふきだしを描いています。ブランドの特性を身近なものにすることで、消費者を小鯨先生との島国の多様な姿への探索に招待します。また、現代の生活様式を考慮し、小家族や会社員が食べるのに適した20gのスモールパッケージを計画しており、これは湿気を防いでサクサク感を保つだけでなく、家族や同僚と手軽に分け合うことができます。 TGAブランド指導プランに参加後、全体イメージが向上し、様々な機会を得ました。2018年に小鯨先生は立て続けに「FOODEX JAPAN」、「中国・上海国際食品・飲料展」、「台北国際食品展」、「TGA涼夏 ほろ酔いと食」の販売展示イベントに参加しました。さらに、エバー航空インターネットモール、遠東デパートのスーパー等の販売チャネルとの交渉を成功させました。淇瑒はブランドのポジショニングについては、絶えず初心にかえり、自身の顧客は誰であるかを知り、割引を行わないことであると認識しており、引き続き将来は高級お土産市場に踏み込むことを希望しています。 ブランド指導プランへの参加により、各課程、講演、ワークショップを通じて専門家の観点を参考にすることができ、自身の製品に対する豊富なアイデアを生み出すことができると、淇瑒は語っています。「bosin design」は外観の美しさに重きを置くだけでなく、更にはブランドの永続性にも配慮するので、淇瑒は「TGAブランド指導プラン」が小規模製造業の努力と心意気をサポートするものと確信しています。

2019.09.24

音楽の形態により、天と地と人との調和というイメージを引き出す──樹重奏

「山果公司」の秘境のような農地には草が生い茂り、眺めも見事です。草生栽培を採用しているので、生態は共生関係にあり、果樹園には例えばトンボ、アカホシテントウ、キイロスズメ、ヨナグニサン等の数多くの昆虫を目にすることができ、センザンコウやフクロウさえも出没します。さらさらと流れる川の傍らでは、ユカンだけでなく、ローゼル、コーヒー、ビート、ウコン、ショウガ、ニンジン、カボチャ、シロウリ等の多様な植物が栽培されています。そして、高木、低木、草本植物及びつる植物等が同じ空間の中において異なる高さで生長することで、「三層立体耕作」の様相を見せています。 「山果公司」創設者の范源龍は以前、外資系企業でアジア地区副総裁の職に就いていました。長期にわたる高ストレスの職場環境の下で出張のために絶えず駆け回っていましたが、2008年に健康に異常が現れると身体を養生することに注意を払うようになり、この時に青緑色の「ユカン」を知りました。小さな小さな実であるけど、その味はとても豊かです。口に入れると最初は口当たりがよく、酸味、苦み、渋みが同時に湧き起こり、それに伴い甘くなっていきます。唾液の分泌を促して喉の渇きを潤すだけでなく、食事療法としての効果も兼ね備えています。また、「インドの聖なる果実、命を救う果実、緑のダイヤ」という評判を獲得しているだけでなく、WHOからも栽培を推奨する健康植物として取り上げられています。 農法と耕作方法からブランド名が誕生 范源龍はユカン酵素の長期摂取により体質に大きな改善がみられることから、これを普及させたいと思うようになります。2012年に彼と妻は苗栗・銅鑼で約8分(約2347坪)の土地を借り、土地利用承認の後に、ユカン等の各種作物の栽培に着手しました。よい作物を育てるため、家族はいたる所で様々な農法を学び、「酵素農法」(Eco Enzyme Farming)に落ち着きました。農薬・化学肥料・除草剤を使用しないので、本来の土が持つ力と生物に影響を与えません。天然の果物の皮や野菜の葉を発酵させた液体を撒き、維持や調整を行うことで土壌を活性させ、土を蘇らせます。植物は十分な栄養をとることができ、動物にとっては安心できる場所となります。 二代目が故郷に戻った後に「山果公司」を設立し、父親世代の人達と共に力を注ぎました。市場の変化に考慮しブランドを立ち上げることを決定しましたが、ブランドに関して何もわからないので、2016年に「TGAブランド指導プラン」に参加しました。数多くの提案の中、「Victor Branding Design」の提案のみがユカンの果実に焦点を当てるだけでなく、自然農法の本質にも着目したことから、山果公司から好評を獲得し、提案が受け入れられました。「Victor Branding Design」は、巧妙な「三層立体耕作」を音楽における「三重奏」と結びつけました。三重奏の英語は"trio"で、また"three O"と同音異義語でもあり、この3つのOはOriginal、Organic、Orchardという果樹園における栽培法を表わし、「山果公司」の理念である食物の「実の味」の追求に呼応します。更には豊かな木々の揺らめき、天と地と人との調和と共鳴等の素晴らしいイメージを含んでいます。 余味回甘シリーズの開発 製品に対しプラスチックではない包装材を使用 山果公司とVictor Branding Designの提携では、完全天然で身体に有益な原料を使用した酵素シロップ、フルーツパウダー、プロバイオティクスパウダーを含む、ユカン使用製品である「余味回甘」シリーズを開発し、世に送り出しました。また、食材取得の難しさ、作業にかかる多くの手間、度重なるコストの上昇等の数多くの挑戦に挑みましたが、製造工程において食物の栄養の保持や更に容易な吸収方法を堅持しました。 Victor Branding Designとの討論の結果、FSC森林認証紙を採用しました。(これは、二次林や人工林、熱帯雨林や原始林ではない樹木がもととなり、そして遺伝子組換えではない樹木のものです。また、1本伐採したら4本植樹することが求められています。)「地球の肺」を維持するため、地球温暖化に対抗し、元からいる生物の生息地を守ります。印刷においては自然環境で完全に分解する大豆油インキを採用し、また包装にはプラスチックではない一体成形容器を採用しています。環境保護への信念は、包装材に対しても徹底的に発揮しています。 「山果公司」は、「TGAブランド指導プラン」は小規模またはブランドに対する知識を持ち合わせていない製造業者が試しに参加するのに非常に適していると考えています。各段階の作業において、デザイン会社が観察と分析を行うので、ブランドに対する深い理解や鋭いインスピレーションを得ることができます。また、計画には一定の期限があるので、進度に基づき、必然的に豊富な成果を得ることができます。

2019.09.24

米ぬか・有機米ぬかがどのようにして洗練されたギフト市場に踏み込んだのか?──醤好糠

茶色い長方形のギフトボックス、そして白色のカバーには、一枚一枚お米の形をしたイラストが描かれ、その筆遣いはまるで墨で圏点をつけたかのようであり、自然な技法により描いたものに見えます。ある箇所には昔ながらの窓飾りのようなラインが描かれており、時間の深さと流れが溶け込んでいるかのようです。また、別の箇所にはブランド名である「醤好糠」が質実な字体で書かれており、タグには「ぬか層・胚芽100%」と表示されています。  オリジナル米ぬかペーストで、米ぬかの栄養価値に改めて着目  これは農業委員会の助言により、「玉山碾米工場」と「ATSAI Brand Design」がコラボレーションした作品の一つです。三代目経営者である廖偉志の祖父が設立した玉山碾米工場は、「台湾を愛し、農民を愛し、よい品質を守り抜く」という教えを堅持しており、今に至るまで既に60年間も受け伝えられ、確実で豊富な選米・精製技術を有しています。一律に高単価で安心な台湾米を採用し、単一品種の販売を行っており、決して混合米ではありません。 しかし時代の変化に伴い、廖偉志と妻である荘雅琴は、米関連健康食品の開発を始めました。彼らはまず「米ぬか」の栄養価値に着目しました。──稲を刈り取り天日干しした後、精製工場でもみ殻を取り除くと玄米になります。玄米から「ぬか層」と「胚芽」を取り除いて精米したものが、普段口にしている白米です。 以前米ぬかは腐りやすかったこともあり、さほど重要視されていませんでした。しかし科学的な研究によると、米ぬかは食物繊維が豊富であり、米ぬかのタンパク質には必須アミノ酸が含まれています。また低アレルギー性であることが示されているので、ベビーフードに使用されています。米油における脂肪酸組成は、オレイン酸が約40%、リノール酸が約34%を占め、各種生理活性物質により健康機能を有するようになります。 しかし米ぬかは比較的ざらざらしているので、水に溶かして飲んだとしても、口当たりはやはり良くありません。そこで、廖偉志と荘雅琴の二人は絶え間ない模索と試みにより、米ぬかの保存期限を延ばす方法を見つけ出します。有機米のぬか層と胚芽を取り除くと「有機米ぬか」となり、油、塩、砂糖等のシンプルな食材を一定の比率で混ぜ合わせることで「米ぬかペースト」が出来上がります。トーストやパンに塗ったり、ご飯や麺と混ぜることもでき、また近いうちにピーナッツ味とごま味を提供する予定です。 よく使用されている言葉と結びつけ、台湾の良質な米ぬかによる繊維食の新しいポジションを確立 また、玉山碾米工場は「黒米茶」も推し進めており、独占的に日本より設備を導入しました。黒米の表皮を水にさらした後に素早く溶かし、同時に低温処理することでアントシアニンが保たれます。これら生み出したものは当地の農産物と伝統的な飲食文化を結びつけたもので、栄養が十分にあり、味も香りも良いものです。ATSAI Brand Designは顧客の要望に耳を傾け理解した後、市場の変化、消費の傾向、チャネルの観察に基づいて、製品自身に重点的に焦点を当てることを決定しました。 ATSAI Brand Designは、茶、米、パン・焼き菓子等の領域を長期的に深く掘り下げ、「デザインは感銘を作りだすパワー」であることを信じ、デザインが暮らしを満足させ創造させていくものと考えています。デザインにはブランドの伝承、ブランド特性の伝達、顧客獲得とセグメント、市場での認知、価値の創造等の数多くの訴求を有し、市場において販売に関わる一面を持ち、市場との対話では重要な役割を担っています。 そこで米ぬかから出発して、有力なブランドである「醤好糠」を生み出したことをコミュニケーションの架け橋とし、米ぬかの長所と「これはいいもの(這樣好康)」というよく使われている言葉を呼応させました。商品のイメージ上、すべてのビジュアルには「米」を採用し、米粒のイメージを取り入れています。また、淡黄色をベースとしており、これは円満、生態の好循環、品質の保証を意味しています。「玄米の栄養を完全に含有」を強調して、「台湾唯一の良質な米ぬかによる繊維食」という米ぬかペーストブランドのポジションを際立てます。 廖偉志は新ブランドの誕生を非常に喜び、醤好糠のようなブランドが異なる世代を結びつけ、異なる民族における米食に対するイメージを開くことを期待しています。そして、稲作に代わる産業の発展に新しいエネルギーを投入してブランドを作り上げたことにより、洗練されたギフト市場に足を踏み入れたのです。

2019.09.24

楽しいことを探そう!とうもろこしマーケティングで新たな話題を生み出す──楽紫

深紫色は多くの商品の中においても際立って目を奪うほど神秘的であり、面白いほど人の注意を引きます。瓶が入っていると思われる段ボール箱に目をやると、実はそれは直立させて一本一本置いてある「黒宝紫糯とうもろこし」であることがわかります。このようなデザインは人にビールの短い賞味期限と、飲む時の楽しさを思い起こさせます。案の定、包装の上部下部共に「新鮮な内に手で持ち帰ろう」のコピーが記されており、その傍らには特色あるフォントで記されたブランド名である「楽紫」が映え、「楽しいことを探そう」というイメージを強調しています。そして、頭にテンガロンハットをかぶった笑顔の若者が、麻縄で作られた円形のタグを手にかけています。 農創:農家だけでなく、クリエイティブデザイナーでもある 若者の名前は胡志宏といいます。逢甲大学大学院建築研究科を卒業後、成功大学で研究助手となりました。また、建設会社、不動産業にも従事しましたが、しばらく仕事して経験を積むと、これらの仕事がもたらす生活は心から望んでいるものではないと常に思うようになりました。2012年に奥様が転勤により故郷で教職に就くこととなったので、胡志宏は奥様と共に台中の清水に行きます。そして、奥様の実家の農作業を手伝うことで、未知の領域へと足を踏み入れます。 彼は初心者であるので新しい知識を吸収し続け、先輩に教えを乞い、技術の改良を進め、2016年には「囍朶農創」を設立しました。日本語の「一番」に由来する「HITO」、そして「農創」の二文字は「農家だけでなく、クリエイティブデザイナーでもある」ことを意味しています。胡志宏は積極的に環境に優しい耕作方法を推し進め、野菜生産販売班の班長に選ばれ、生産販売大使として韓国を訪問しました。自身が果敢に農業の無限可能性を探索し、新しく生み出した考えと行動により、旧来の縛りと形式を打ち破っていくことが期待されています。 囍朶の主要作物は「とうもろこし」です。その農地は風通しがよい場所にあるので、とうもろこしは常に強い風にさらされますが、耐え忍んでいます。胡志宏は「妻が紫糯とうもろこしを食べるのが好き」であることから喜んで困難な作業にも従事しており、この理由はとてもロマンチックです。しかし、胡志宏が農業に従事する本当の心意は、「作物は主に家族のために栽培するというのが原点」というものです。囍朶の紫糯とうもろこしと一般の糯とうもろこしを比較すると、とうもろこしの粒に僅かな粘りがあり、甘みで溢れ、弾力のある食感なので満腹感を得やすい点です。また、胡志宏はアントシアニンが身体にとって有益であることを知っていたので、「黒宝紫糯とうもろこし」が囍朶を認知してもらうための重点となりました。 青年農家の立場で観察することで、ブランド名が誕生 近年、台湾農業の新たな商機を切り開くため、農業委員会は特に小規模農家のeコマース市場への参入に力を入れています。「Ideamax Design」ではプラン作成のために胡志宏の農場を訪れると、農場が草で豊富に茂っていることに気付きました。胡志宏は農薬を全く散布しない草生栽培法を取り入れており、残留農薬に対する疑念を完全に取り除いています。そして、とうもろこし畑において最も懸念されるのはアワノメイガの侵襲であり、胡志宏はフェロモンを利用して対応しています。また夏季の害虫問題では、バチルス・チューリンゲンシスを使用して抑制しています。畑地には多くのテントウムシがおり、テントウムシはアブラムシを食べるので、自然に生態系の平衡が形成されます。また、Ideamax Designは胡志宏が何でも自分でやる事に気付き、収穫から出荷までを一手に引き受けています。「自分の好きな事をできるのは、とても楽しい」と話す内容からは、青年農家としての自在や満足が垣間見えます。 これら観察の成果と黒宝紫糯とうもろこしの特質を合わせることで、「楽紫」というブランド名が誕生しました。「楽子」と同じ発音であり、ブランド名に活発さをもたらすだけでなく、「囍朶」の文字と呼応することで初心を表わし、胡志宏の農地に対する情熱と楽しさに近づけています。「紫色の作物」の発想が、「新鮮なうちに手で持ち帰ろう」の概念が形成されました。Ideamax Designと胡志宏は従来の生鮮とうもろこしの販売モデルを打ち破り、とうもろこしマーケティングという新しい話題を創り上げることに成功しました。胡志宏は新ブランドである「楽紫」が台湾の農作物に新しいスタイルを与えることを望み、これらの健康的で栄養のある作物が普及し、より多くの消費者に理解してもらい目に留まることを期待しています。